淡路青年会議所トップページ > 理事長所信

理事長所信

2012年度 社団法人淡路青年会議所 理事長所信
第50代理事長 上村 雄二郎

はじめに

混沌とした世の中と言われて久しい現代、未来の光は未だ見出せず、それに追い打ちを掛ける形となった東日本大震災。そして今もなお世界を騒がせている原発問題を含めた天災・人災は、この国で生活を営む我々に大きな不安を与えて続けています。この淡路島においても、人口減少、少子高齢化による過疎化、行政が抱える財政問題等、問題は山積されています。この先日本、そして淡路島はどうなってしまうのか、我々はただただその成り行きを見守ることしかできないのでしょうか。

荒廃した戦後に「新しい日本の再建は我々青年の使命である」として、青年会議所が設立された原点、そして「淡路はひとつ」という我々社団法人淡路青年会議所の原点に立ち返り、我々はより活発な企業活動、社会活動を通じ、青年経済人として、今こそ社会に対して前向きな変革を起こしていかなければならない時なのです。

真のリーダーとなる為に

我々JAYCEEは、企業のリーダーであり、一市民です。まちづくりは市民と行政とが力を共に携えて行われるべきですが、日頃の生活の中でほぼ不自由なく暮らせる現代では、市民はまちづくりに無関心で、いまだ市民一人ひとりがまちづくりの一端を担うという状況にはありません。この現状を打破する為には、地域の明るい豊かなビジョンを描き、率先して行動できる真のリーダーが必要不可欠です。JCの事業は、全てその目的を達成するためのプロセスにおいて、企画立案から議論を重ね、壁にぶつかった時、如何にしてその壁を乗り越えるか、打ち破るか、そしてその中で人と人との関わりを通じて人間力を高めることで、真のリーダーへと成長する無限の可能性があります。真のリーダーとなるべく、メンバー一人ひとりが与えられた立場を理解し、何事も前向きに捉え挑戦していきましょう。

志高き同士の集い

明るい豊かな淡路島を望まない者はいないでしょう。しかし、淡路島をひとつと捉え、その淡路島に前向きな変革を創造していこうとする団体は、社団法人淡路青年会議所以外には存在しません。その組織の中で、青年として本気で地域の未来を考え行動する。そのような期間は非常に濃密かつ貴重な機会です。しかしながら我々は40歳を迎えると例外なくその活動を終えなければなりません。つまり我々の活動を継続、発展していくには新しい同士を集うことが不可欠なのです。ここ10年でもメンバー数は約3分の2にまで減少し、さらに本年は多くのメンバーが卒業を迎える年です。そのことからも本年の会員拡大は大きな意味があると考えます。組織は新たな視点と発想が加わることで活性化し、また次の時代に向けた新たな組織が形成されます。その為にも、多くの同志を集い、淡路島の明るい豊かな未来に向け、熱き想いを発信していかねばならないのです。そしてその活動の中で我々は、淡路島の未来を考え行動する志高き同志の集いとなるのです。

淡路はひとつ

社団法人淡路青年会議所の原点とも言うべき「淡路はひとつ」という基本理念は、半世紀もの間途切れることなく現在まで受け継がれてきました。そして50年目もこの理念を胸に、明るい豊かな淡路島づくりに向けてその想いを発信して参ります。「淡路はひとつ」といっても、行政の枠がひとつになるということはもちろんですが、島民の意識の中にまでその理念が落とし込まれなければ、真の「淡路はひとつ」は達成されないと考えます。平成の大合併が行われ3市体制になって早6年。混迷する経済状況の中、さまざまな諸問題を抱えている淡路島の現状は決して明るいものではありません。我々が正に今すべきは、平成の大合併を検証し、その状況を分かりやすく島民の皆様にお伝えすると共に、未来の淡路島のあるべき姿を、革新的発想もってビジョンを示すことであると考えます。その中で我々の「淡路はひとつ」の理念を一人でも多くの島民の皆様に浸透させていく必要があるのです。「明るい豊かな淡路島」とは、未来に希望をもって暮らせる島となることなのです。

継続は力なり

社団法人淡路青年会議所は本年創立50年を迎えました。過去に積み重ねた49年の歴史、継続されてきた活動は大きな礎であり、大きな力です。そして周年という大きな節目には大きく3つの要素があると考えます。

まず過去に行ってきた事業や、先輩方が歩んできた道を振り返る大切な年であると考えます。その中で我々は、青年会議所の伝統、責任を改めて感じると共に、メンバー一人ひとりが自覚を持つことで、足元をより強固なものに出来ると考えます。

そして、この49年という過去を作り上げた先輩方への感謝と、我々の活動にご協力を頂いた沢山の皆様に対し、これからも明るい豊かな淡路島づくりに向け今後も共に歩むべく、頂いたご指導ご協力に対しての感謝を表す場であると考えています。

最後に、これから未来への一歩を踏み出し、真に明るい豊かな淡路島の実現に向けて、また真の「淡路はひとつ」に向けた我々の志を発信する場であると考えます。

これらの3つをしっかりと形にすることで、原点への回帰、そして、新たなる一歩を踏み出すきっかけとし、今後益々活発に活動する力にしようではありませんか。

継続は力なり、継続に勝るものは無し!

さいごに

青年会議所活動を送る中で、「変えるべきこと、変えてはいけないこと」という節や、奉仕・修練・友情の三信条は欠かさず耳にしますが、それぞれ考え方が有るように思います。そんな中、原点に立ち返ることで、変えてはいけない大切なことも、これからの新たな一歩を踏み出す為に変えてゆかねばならないことも必ず見えてくるはずだと考えます。JAYCEEはその活動の中で、何事も前向きに捉え、積極的に行動する、そして世の中に前向きな変化の創造をする。我々はいつの時にもそのような気概で、設立以来の基本理念である「淡路はひとつ」を胸に、「明るい豊かな淡路島」を創造すべく行動して参りました。本年我々は50周年という大きな節目だからこそ、改めて原点を見据えるべきであり、この混沌とした時代の流れすらも前向きに捉え、さらに革新的発想で物事に挑戦し、この淡路島に前向きな変化を創造すべく議論を交わし、積極的に行動し、メンバーやたくさん方々と多くの関わりを持つべきであります。そして、その活動の中で奉仕・修練・友情という三信条を身を持って知る経験は、今後のJC活動だけに留まることのない人生の大きな宝となるのです。

2012年度、この50周年という歴史的な節目の年に共に活動できる喜びを胸に、積極的なJC活動を行いましょう。その中から革新が生まれると信じています。

基本方針

  • 一、伝統への回帰、49年の道のりを確かめ、感謝を示し、新たな一歩を踏み出そう
  • 一、過去の形に捕らわれない革新的な発想をもって挑戦しよう
  • 一、積極的な行動で自らがJCの魅力を発信し、多くの同士を集おう